ふりかえりについて~教育委員会~

今回のテーマは「ふりかえり」について考えてみたいと思います。

皆さんのプロジェクトのチームでは「ふりかえり」を実施していますでしょうか。
ふりかえりは「成長」には欠かせない工程でと思います。

チームの成長は生産性に大きな影響を与えます。

ではふりかえりは具体的にどうすれば効果を得られるのでしょうか。

それでは、考えてみましょう!

■ふりかえりとは?

まずは、言葉の意味からです。
辞典には「過去を顧みるといった意味で用いる表現。」とあります。

ですが、顧みるだけだと次につながらないので、顧みた結果、これからどうするのかを考えることを「ふりかえり」といいます。

■ふりかえりの目的は?

・各メンバーが、想いや考えを共有して、チーム全体で考えれるようにすること。
・チーム全体が、行動可能な改善策を探し、試す勇気を得ること。
・チーム全体が、これまでの行動を思い返し、新たな気づきを得ること。
・チーム全体が、やってみてうまくいった行動を、チームに定着させること。
・チーム全体が、メンバーの多様性を受け入れ、信頼関係を築くこと。

ここで大切なことは、チーム全体で行っているということですね。
チームで行うことによって、チームの欠点と美点がメンバー全員で明確に認識できます。

■ふりかえりのやり方は?
ふりかえりのやり方は色々ありますが、簡単にできるものをご紹介します。

KPT法

Keep、Problem、Tryの略で、これだけでもピンとくるのではないでしょうか。
簡単にまとめてみましょう。
・Keep
⇒よかったこと、継続していくことをまとめる
よかったこともあげるので、Keep/Goodとしてもよいです。

・Problem
⇒問題点をまとめる

・Try
⇒問題点に対して対応案をまとめる

手順の例は以下の通りです。

1.ホワイトボードや壁紙にKPTの枠を引き、
チームメンバーに付箋に記述してもらい張り出します。(5~10分)

2.ファシリテータを立て、張り出した付箋を整理していきます。(20~30分)

3.整理が終わったら、問題点に対してTryを決めます。(10分)
⇒すべての問題点を一度に解決は難しいので、できる範囲でTryすることが大切です。

KPT法のいいところは、用意するものは仕事場にありそうな、ホワイトボートと付箋、ペンがあればできることです。
しかも実施した直後に簡単に効果が得られます。

チームで繰り返し取り組むことで、生産性も向上につながります。

■実施例
・Keep例
毎朝チーム内のミーティングを行った。
日報で作業報告を行った。

・Problem例
テストが効率的でなかった。
レビューの実施時間が取れない。

・Try例
テスト観点の整理、実施方法の検討をする。
レビューの効率化
⇒指摘事項等のナレッジ化を行う。

簡単にあげましたが、プロジェクトに従事していると些細なこと(Problem)が気になったりするものですね。
しかし、忘れてしまったりスルーしていまいがちなので、日々メモなどに書き溜めると効果的です。

■アンチパターン
・1回だけのKPT
ふりかえり自体の開催がない(少ない)アンチパターンです。
忙しいからリスケしてやらなくなったりするパターンですね。

・Problemファースト
Keepを飛ばしてProblemから意見を出し合う。
Problemから実施すると雰囲気が悪くなったりします。Keepはアイスブレイク的な効果もあるので意識しましょう。

・期待過剰
他人任せのProblemやTryばかりあげる。
チーム内で解決できるTryも生み出ささないと改善につながりませんね。
できるTryを上げるように意識しましょう。

・残り続けるProblem
解決せずにずっと残っていくProblemは出てきます。
Problem自体が大きすぎて、すぐに解決できない場合は細分化するなどをしましょう。

このようにKPT運用にもアンチパターンは存在します。
事前に知っておけば回避できますし、運用中に困ったときの助けになります。

■まとめ
KPT法1つとっても、実際にやってみると奥が深いものです。
また「ふりかえり」はそれをしたからといって全ての問題点が解決する訳ではありませんが、チームやプロジェクトなどをより良いものにするにはどうすればよいか?
という意識を皆が共有することで、高いモチベーションで働ける理想的な環境に近づけられるのではないでしょうか。

KPT法以外にもふりかえりのやり方は色々ありますので、調べて試してみるのもおもしろいかもしれません。

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