基本設計におけるシステム概要ってなんだろう?~教育委員会~

こんにちは、Takeuchi@教育委員会です。

前回は基本設計書に記載する見出しについて触れましたが、
そろそろ具体的な内容に入ってみようかと思います。

基本設計書で最初に書く内容「システム概要」
その中の各小項目についてみていきましょう。

目的

設計書の項目に「目的」なんて書く必要あるの?なんて思う人が居るかもしれません。
ただ、基本設計書の元になる要件定義書はエンジニア(受注)側が作成する場合もあれば
エンドユーザ(発注)側が記載する場合もあります。
基本設計書に盛り込むことで、エンジニア目線での目的の把握やエンドユーザとの
方向性の確認を行うことができます。

記載する内容は、どのような業務運用を行っていて何が問題なのか、
システム化する事でどういった事が改善されるのかなど
業務の状況やシステム化後に期待される業務運用の目標などを記載します。
ここに記載する目標は性能試験等での目標値になる事もあります。

システム構成図

システム構成図は各サーバ、端末、接続する対向システムを記載します。
インフラチームが作成するネットワーク図のように回線数やHUBなどは不要で
サーバとサーバ、サーバと端末の繋がりが分かるように記載することが大事です。
対外システムが存在する場合は、構成図にセキュリティレベル(TLS1.2など)を書いておくと
セキュリティ要件の変更に伴う改修が入った場合に、現状の把握がしやすくなります。

業務フロー図

業務フロー図は作業者とシステムの関係性を示したイメージを記載します。
利用者(作業者)、上長、システム管理者がどのサーバに対して作業(インプット)を行い
どのサーバからアウトプットが出力されて後続作業へ流れていくのか把握することができます。
業務フローが固まれば、各機能のフローチャートへロジックを落とし込んでいくとが出来ます。

ソフトウェア構成

ソフトウェア構成は、OSやミドルウェア、フレームワークといった情報を記載します。
また、開発言語やバージョンなどもここに記載していきます。
OSやミドルウェア、フレームワークなどはセキュリティ関係の変更が多く
バージョンアップ対応を行う事も少なくありません。
(最近ではApache Strutsの脆弱性対応などは話を聞いた人が居るかもしれません)
また、サーバ老朽化に伴いリプレースする際に環境構築の元ネタにもなるので
インフラ・アプリ共に必要な情報となります。

セキュリティ対策やリプレースの際にこの情報が無いと、既存のシステムを1から調査して
影響範囲等を確認する手間が発生するので必ず書いておきましょう。

まとめ

基本設計書の「システム概要」は設計書としての概要だけでなくシステム全体の概要でもあります。
新しい現場に入場して最初に見る設計書はほぼ基本設計書だと思いますので
システム概要がきちっと書いてあれば、システムのイメージが想像しやすいという事です。
悪い現場だと設計書がなくソースを追うか実際に操作して情報を収集しなければいけないので
非常に効率が悪いという事になってしまうので、システム概要は重要だという事になります。

今回は、基本設計書の「システム概要」について触れました。
次回では「機能要件」について記載したいと思います。

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take0089

システムの運用、改善、案件対応と幅広くやってる何でも屋
言語はPHP、Java、C#をメインにしつつ最近はPythonも勉強中

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By take0089

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